ふたたびはわたらない橋のながいながい風

相も変わらず
負け試合を意気揚々と

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潮が満ちたら畳まで海になる
それは不思議なお屋敷で
清潔な打ちっぱなしの庭なのか縁側なのか
あいまいなコンクリート床が建物の周囲を取り囲み
私はそこをふらふらと歩き回る
ひどく体が重たくて歩き回るのは困難だった

そのうちどこからか水が流れ込んできて
床が水浸しになってきたので
何段か高くなった所にこれまたぐるりと建物の周囲を囲んでいる
畳の廊下へと避難する
新しい畳は気持ちがよいものだと思ったのも束の間
水位はどんどん高くなり

ああ、満ち潮なんだと

腑に落ちた

このままでは畳の廊下が水底になるのも時間の問題だと思い
更に海の底が畳だなんて美しい光景だなと思う

そんな不思議なお屋敷で
親愛なる彼女に
久しぶりに出会った

もう亡ないはずの彼女だと認識した瞬間に
これは夢だと気づいてしまったので
覚めないうちに抱きついた

会いたかった。ほっとした。

無意識にこぼれたつぶやきに彼女は小さく「うん。」とだけ答えてくれた
ような気がした

覚醒しても
抱きしめた感触は鮮明に残っていて
涙が流れ出ていた

泣きながら目が覚めるなんて
初めてかもしれないが
不思議な爽快感に満ちていて

お元気ですか?
また夢で会いましょう
01:44 | 日々のこと | comments(0) | trackbacks(0)